ダイハードテイルズ

ニンジャスレイヤー翻訳チームの母体である「ダイハードテイルズ」の公式ページです。「ダイハードテイルズ」は、本兌有と杉ライカを中心とした作家ユニットです。

和風スチームパンク・ファンタジー「ストームダンサー」上巻2016年11月30日発売!


息詰まるような排煙と暗黒を打ち破る、反抗の物語。動物と意志を通わせる異能〈識〉を持つ少女ユキコと、傷ついたグリフォンの出会い。その戦いは壮絶で、悲しく、美しい。

ロータス戦記 1 ストームダンサー 上

◇空を舞うスカイシップ群。街路をゆくモーター・リキシャー。蒸汽駆動甲冑を纏ったサムライたちが構えるチェーンソーカタナ。〈蓮〉排煙で汚染され尽くした帝都カイゲン。帝国全域に急速に広がる〈死滅土〉。

不穏な影がシマ帝国を覆う中、ユキコは最後のグリフォンを捕えてショーグンに献上すべく、仲間たちとともにスカイシップに乗り込み、危険な探索の旅に出発する。成功すれば莫大なコウカを得られるが、失敗すればユキコたちには全員切腹の運命が待つ。果たして狩りの結末やいかに◇

 

舞台は和風スチームパンク世界!

表紙を飾るのは主人公のキツネ・ユキコ。日本列島に形はよく似ているが日本ではない「シマ帝国」の帝都カイゲンで、〈帝国狩猟長〉の父マサルとともにたくましく暮らす16歳の少女だ。しかし近年は仕事も無く、マサルは煙管と酒とバクチにおぼれ、蓄えは底を尽きかけている。帝都の大気汚染が進む中、機械式呼吸装置を買うカネもない!

そんなある日、彼女の運命を永遠に変える出来事が起こった。無慈悲なるショーグンから届いた巻物には「〈雷虎〉を捕えて帰るべし。望みの褒美を取らせよう」との命令が書かれていたのだ。ついに大きな仕事が入ったのだから、喜ぶべきところを、ユキコは全く喜べない。なぜなら〈雷虎〉、すなわちグリフォンは、大気汚染によってとうの昔に絶滅したはずの、伝説の生き物だったからである。しかし冷酷非情なるショーグンに対して、「無理です」などと返答することはできない。たちまち切腹の運命が待つ。

かくしてユキコは、父マサルが率いる狩猟団の仲間たちとともに、「いるはずのない怪物」を探索するための旅に出る。帝都カイゲンの波止場で盛大な見送りを受けながら、狩猟道具を満載にしたスカイシップ(飛行船)へと乗り込むユキコたち。目指す北方の空には、モンスーンの巨大な雷雲が集い始めていた。果たして、ユキコたちの運命やいかに。 

魅力的な背景:帝国四大クランとロータス・ギルド

イラストにも描かれている通り、ユキコの右腕には所属クランである〈九尾狐〉の刺青が刻まれている。ここで、舞台となるシマ帝国の魅力的な背景設定について、簡単に紹介しよう。シマ帝国の臣民たちは皆、成人の証として、右腕に所属クランの守護精霊をあらわすタトゥーを刻んでいる。都市部では、左腕に所属組織や職業を示す刺青を刻む者も多い。ユキコは〈帝国狩猟長〉である父マサルとともにショーグンに仕える身であるため、左腕には精巧な〈帝国太陽紋〉が刻まれ、帝都のストリートを歩く時などは、注意深くウワギの袖に隠されている。

シマ帝国には四つの主力クランが存在する。〈猛虎〉〈龍〉〈不死鳥〉そしてユキコの属する〈九尾狐〉だ。〈猛虎〉のショーグンが代々これら四大クランを束ね、シマ帝国の支配者として君臨してきた。加えて近年では、〈蓮〉から生成される燃料〈血〉と、それを用いた兵器群の製造を牛耳る武装宗教団体「ロータス・ギルド」がショーグン幕府を強力に支援し、四大クランにも匹敵するほどの力を持ち始めた。拡大する汚染。死にゆく土壌。終わりの見えぬ外征。不穏な噂が帝都のそこかしこで囁かれる中、ギルドの〈通信省〉が管理するラジオ電波から聞こえてくるのは、シャクハチ・フルートの鎮静音楽と、帝国の輝かしい繁栄を伝えるニュース番組だけなのだ。

このように蒸気革命電灯ラジオに日本語英語和製英語造語全てごった煮のスチームパンク・ファンタジー世界観と、それを体現したような帝都カイゲンの猥雑な街並み、そしてエキゾチックな単語群と背景設定も、ストームダンサーの持つ大きな魅力だ。巻末には、シマ帝国の文化を解説した用語集も翻訳収録!

 

ロータス戦記 1 ストームダンサー 上

ロータス戦記 1 ストームダンサー 上

 

 

ストームダンサー上巻11月30日発売! 下巻は12月!

というわけで、お待たせしました、和風スチームパンク小説「ストームダンサー」の続報と紹介記事です! 現在我々は翻訳を全て終え、最終チェックの真っ最中。表紙画像以外のデザインも完成しており、全体的に「黒い」感じの重厚な装丁になります。非常にかっこいい! 中にはtoi8さんの挿絵がたくさん収められますので、その辺りはまた次回の紹介記事で!

ちなみに、Twitter上で9月から10月にかけて冒頭部のプレビュー連載が行われましたが、実際の書籍では140文字区切りではなく、通常の小説形式となっていますのでご安心ください。縦書き改行によってテンポが全く変わるのと、全体的にTwitterプレビュー版からかなり改稿されていますので、1ページ目から新鮮な感じで楽しんでいただけると思います。

下巻は12月発売予定です。また、toi8さんイラストの限定ポストカード付きは、こちらのエンターブレイン公式ウェブストアから購入できます ⇨ http://ebten.jp/p/7015016110301/

なお、タイトルに「ロータス戦記1」と書いてあるように、ストームダンサーは「ロータス戦記三部作」の一作目であり、この後「Kinslayer」「Endsinger」と続きます。三冊ともすごく面白い小説なので、続刊を出せるよう「ストームダンサー」の予約をよろしくお願いします! もちろん、三部作ではありますが「ストームダンサー」内でもしっかりと一つの話としてまとまっていますので、まずはこちらをお楽しみに!